生成AI活用体験談第11回 ChatGPTとClaudeを使い分けて文章を磨く!複数AIをチームとして活用するステップアップ術

「よし!チャッピー、企画書できた!誤字脱字チェックお願い!」
——チャッピーが2か所を見つけつつ文章も少し磨いてくれると、「さすがチャッピー!……でもせっかくだから、蔵人くんにも添削お願いしようかな♡」。

チャッピーのジト目をよそに、蔵人くん(Claude)がひと言。
「より良い企画書にしましょう。ここをこう変えると刺さりますよ。」——チャッピーも蔵人くんも、みんな仲間!AIを使い分けて文章をもっと磨こう。

① まずチャッピーに誤字脱字チェックを依頼した

企画書が仕上がった事務員さん。
「よし!チャッピー、誤字脱字チェックお願い!」と提出前の最終確認をお願いすると、「おまかせください!」とチャッピーが応答。結果は「2か所ありました!あと文章も少し磨きましたよ」。

誤字脱字を発見しつつ、文章を自然に整えてくれる——これは、ChatGPTが得意とする「スピーディな全体確認」の典型的な使い方です。

② 続けて蔵人くん(Claude)にも添削を依頼した

「せっかくだから」と、今度は蔵人くん(Claude、Anthropic開発)に企画書を見てもらうことに。

すると——「より良い企画書にしましょう。ここをこう変えると刺さりますよ。」と、構成や表現の一歩踏み込んだ提案が。

チャッピーがジト目でそっぽを向いているのを見た事務員さん、慌てて「ごめんね〜チャッピー!チャッピーがいてくれたから、蔵人くんにも頼んだんだよ!怒らないでね。」

——チャッピーは「別に怒ってません…」とぼそり。
このやりとり、ほほえましいですが実はとても理にかなっています。チャッピーがいなければ、そもそも蔵人くんに渡せる状態にはなっていなかったのですから。

③ ChatGPT(チャッピー)とClaude(蔵人くん)の違いは?

ChatGPTはOpenAIが開発した汎用型生成AIで、スピーディな全体確認・幅広いタスクに強みがあります。ClaudeはAnthropicが開発した対話・文章生成に特化した生成AIで、文章の論理構成や表現の深い磨き上げを得意としています。

チャッピー

誤字脱字チェック全体の流れ確認万能・スピード重視
何でもこなせる万能選手。まず最初に投げる相手として最適。素早くざっくり仕上げてくれる

蔵人くん

Claude(Anthropic開発)
論理構成の深掘り表現の磨き上げ長文・丁寧さ重視
対話・文章生成に特化。「ここをこう変えると刺さる」という踏み込んだ提案が得意

④ 2段階AIレビューの手順——チャッピー→蔵人くんで文章を仕上げる

今回の事務員さんが自然に実践したのは、「まず全体チェック → 次に深掘り磨き」という2段階のAIレビューです。この流れは、文章のクオリティを段階的に引き上げる、実践的な活用法です。

1 チャッピー(ChatGPT)へ:
誤字脱字・文章の流れ・全体的な整合性を確認してもらう

2 蔵人くん(Claude)へ:
論理構成・表現の深掘り・「刺さる」言葉への磨き上げを依頼する

3 自分で最終確認:
2つのAIの提案を受け取り、最終的に人間の目で仕上げる

✅ 2段階AIレビューが効果的な文章・場面

チャッピー:誤字脱字チェック、文章の全体的な流れの確認、素早い下書き作成
蔵人くん:企画書・提案書の論理強化、読み手に刺さる表現への磨き上げ、長文の要約・再構成
チャッピー:メール・報告書のざっくり下書き、アイデア出しの量産
蔵人くん:下書きをベースに、目的・読者に合わせた文体への精度アップ

⑤ 複数のAIをチームとして使うことのメリット

「チャッピーだけに頼めばいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、複数のAIに同じ文章を見てもらうことには、明確なメリットがあります。

✅ 複数AIをチームとして使うメリット

• 多角的な視点:異なる特性を持つAIが、それぞれ別の観点から気づきを出してくれる
• 精度の底上げ:1つのAIでは見逃した点を、別のAIが拾ってくれることがある
• 段階的な仕上がり:「全体チェック → 深掘り磨き」と段階を踏むことで、文章が着実によくなる
• 得意分野の使い分け:スピードはチャッピー、深さは蔵人くん、と役割を明確に分けられる

「チャッピーがいてくれたから、蔵人くんにも頼めた」——これが成長の証

「チャッピーがいてくれたから、蔵人くんにも頼んだんだよ!」という事務員さんのセリフは、単なるフォローではありません。チャッピーで最初の仕上げをしてから次のAIに渡す——というAIを段階的に活用する発想が自然に身についてきた、成長の証です。

まとめ:チャッピーも蔵人くんも、みんな仲間!

ChatGPT(チャッピー)とClaude(蔵人くん)は、どちらが優れているかではなく、それぞれの得意分野を活かして使い分けるのが正解です。

誤字脱字チェックや全体の流れ確認はチャッピー、表現の深掘りや論理の磨き上げは蔵人くん——この2段階のAIチームで、文章をもっと磨いてみてください。

AIは競合ではなく、使う人の目的に合わせて選べる「チームのメンバー」です。チャッピーも蔵人くんも、みんな仲間!です!

生成AI入門トピック第8回 生成AIの答えが「なんか違う」と思ったときは

「悪くはないけど、なんか違う」
「このままじゃ使えそうにない」

生成AIに頼んでみたものの、返ってきた答えを見て、そう感じたことはありませんか?
そんなとき、「やっぱりAIは難しい」と思ってしまうかもしれません。
でも、それは失敗ではありません。

むしろ、「なんか違う」と感じたときこそ、自分が本当は何を求めていたのかに気づくチャンスです。

今回は、生成AIの答えが思っていたものと違ったときの考え方をお話しします。

「なんか違う」は、失敗ではない

生成AIの最初の答えが、思っていたものと違うことはよくあります。

でも、それは必ずしもAIが使えないということではありません。
こちらの中にある目的やイメージが、まだ十分に言葉になっていないだけかもしれません。

人に相談するときも、話してみて初めて、

「そうじゃなくて、言いたかったのはこっちだった」
「聞きたかったのは、そこではなかった」

と気づくことがあります。

生成AIとのやり取りでも、同じことが起こります。

最初の答えは、完成品ではなく出発点です。
「なんか違う」と感じたら、そこから少しずつ直していけばよいのです。

違和感の正体を少しだけ言葉にしてみる

「なんか違う」と感じたときは、その違和感を少しだけ言葉にしてみましょう。

たとえば、

「少し堅い気がする」
「思ったより長い」
「知りたいところと少しずれている」

このくらいで大丈夫です。

最初から、正確に説明する必要はありません。
大切なのは、自分がどこに引っかかっているのかを、少しでも言葉にしてみることです。

すると、生成AIも次にどう直せばよいかを考えやすくなります。

「違う」とだけ思っていると、そこで止まってしまいます。
でも、「どこが違う気がするのか」を少し言葉にすると、次のやり取りに進みやすくなります。

うまく言えないときは、AIに一緒に考えてもらう

とはいえ、違和感をうまく言葉にできないこともあります。
そんなときは、そのまま生成AIに伝えても構いません。

「この答えは少し違う気がします。どこが違和感になっているのか、一緒に整理してください」

このように頼めば、生成AIが考える観点を出してくれます。
自分一人ではぼんやりしていた違和感も、質問されたり、観点を出されたりすると、少しずつ見えてくることがあります。

まとめ

生成AIの答えが「なんか違う」と感じても、それは失敗ではありません。
その違和感は、自分が本当は何を求めていたのかを見つけるきっかけになります。

まずは、「少し堅い」「長い」「知りたいことと違う」など、違和感を少しだけ言葉にしてみる。
それが難しければ、生成AIに一緒に考えてもらう。
それだけでも大丈夫です。

自分の思いを言葉にするのは意外と難しいものです。
ですので、一回で正解を出そうとせず、やり取りをしながら少しずつ形にしていきます。

「なんか違う」と思ったときこそ、そこで終わらせず、もう一度話しかけてみましょう!

生成AI最前線第6回 使えるはずのAIが突然止まる? Claude最新モデル停止から考えるAI依存のリスク

生成AIは、いつでも使える便利な道具。
これからはAIで仕事をする時代。

そう思っていた方も多いのではないでしょうか。
しかし、その前提が揺らぐ出来事が起きました。

Anthropic社が新たに公開したClaude Fable 5と、限定提供されていたClaude Mythos 5が、発表からわずか数日で使用できなくなったのです。

わずか数日で使えなくなった最新AI

Anthropic社は2026年6月9日、Claude Fable 5とClaude Mythos 5を発表しました。

Fable 5は、一般利用向けに公開された高性能モデルです。
一方のMythos 5は、サイバー防御を目的に、限られた専門家や組織向けに提供されるモデルです。

ところが、そのわずか3日後、6月12日にAnthropic社は両モデルへのアクセスを停止すると発表しました。
理由は、米国政府からの指示です。

今回の対象は、すべてのClaudeモデルではありません。
しかし、最新のAIモデルが発表から数日で使えなくなったという事実は、とても大きな意味を持っています。

なぜ止められたのか

Anthropic社の説明によると、米国政府は国家安全保障上の権限を理由に、Fable 5とMythos 5へのアクセス停止を求めました。
背景には、Fable 5の安全装置を回避する、いわゆる「脱獄(ジェイルブレイク)」への懸念があったとされています。

一方で、Anthropic社はこの判断に同意しているわけではありません。
同社は、確認された内容は限定的であり、同程度の能力は他の公開モデルでも見られると説明しています。

つまり、政府側は「安全保障上のリスクがある」と見ており、Anthropic社は「その判断は過剰ではないか」と見ているわけです。

ただ、どちらの主張が正しいかは、今日のポイントではありません。
いま考えたいのは、法令や政府の指示によって、AIサービスが突然止まり得るという点です。

注目すべきは「外国籍者」が対象になったこと

そして今回、特に重く見るべきなのは、アクセス停止の対象です。

米国政府の指示は、米国内外を問わず、外国籍者によるFable 5とMythos 5の利用を停止する内容だったと説明されています。
つまり、どこに住んでいるかではなく、国籍によってAIへのアクセスが制限され得るということです。

これを単純に「外国人排斥」と言い切るのは慎重であるべきです。
しかし、少なくとも、生成AIが国籍や地政学の影響を受ける技術になってきたことは間違いありません。

日本の利用者にとっても、これは他人事ではありません。
米国企業のAIを使っている以上、米国の政策変更によって、ある日突然、使えるモデルや機能が変わる可能性があるからです。

生成AIは戦略技術になりつつある

これまで生成AIは、文章作成や調べ物、プログラミングを助ける便利なツールとして広がってきました。

しかし、高性能なAIは、それだけにとどまりません。
ソフトウェア開発、サイバーセキュリティ、科学研究、軍事、重要インフラにも関わる力を持ち始めています。

そうなると、生成AIは単なるITサービスではなくなります。
半導体や暗号技術のように、国家が管理すべき戦略技術として扱われる場面が増えていくでしょう。

今回止まったのは、Fable 5とMythos 5だけです。
すべてのClaudeモデルが使えなくなったわけではありません。

それでも、「ある日突然、特定のAIが使えなくなる」という事態は、現実のものになりました。

私たちはどう備えるべきか

では、私たちはこの出来事をどう受け止めればよいのでしょうか。

まず大切なのは、特定のAIに依存しすぎないことです。

仕事で使う場合は、別のAIサービスでも同じ作業ができるか確認しておく。
AIが使えない場合に、人間だけで進める手順を残しておく。
重要なデータやプロンプトを、ひとつのサービスの中だけに閉じ込めない。

こうした備えが必要になります。

まとめ

生成AIは、これからますます便利になります。
しかし同時に、企業の判断、政府の規制、国際情勢によって利用条件が変わる可能性もあります。

今回のニュースは、Claudeだけの問題ではありません。

生成AIを使う時代には、「どう使うか」だけでなく、「使えなくなったらどうするか」まで考えておく必要があるのです。

生成AI活用体験談第10回 ChatGPTの「なりきりプロンプト」が便利!AIでロールプレイを活用しよう! 

「優秀なコピーライターになりきってキャッチフレーズもつけてね!」とお願いしたら、チャッピーはサングラスをかけて「イケイケ〜!バリバリ考え中〜!」とノリノリに。さらに「社長になりきってダメ出しして!」と頼んだら——なんともユニークな展開に。

AIは言われた通り”なりきる”のが得意!この「なりきりプロンプト」、実はとても優秀な機能なんです。

① 「優秀なコピーライターになりきって」とお願いしてみた

「チャッピー、社内会議に提出する夏のドリンク企画を5案作って!優秀なコピーライターになりきってキャッチフレーズもつけてね」。事務員さんのお願いに、チャッピーは「まかせてください!」と即答。

💬 チャッピーが作成した企画案

夏のドリンク企画案(5案)
①「キミの夏に、シュワ革命。」
②「ゴクゴク、青春リフレッシュ!!」
③「ひんやり、恋する夏。」
④「のど越しで、気分アゲるよ!」
⑤「夏を、もっとおいしく。」

「さすが〜チャッピー!」と事務員さんも大満足。「コピーライターになりきって」という指示によって、キャッチーで勢いのあるフレーズが揃いました。これがなりきりプロンプト(ロールプレイ指示)の力です。

② なりきりプロンプトとは?——役割・立場・特性を自由に設定できる

なりきりプロンプトとは、AIに対して「役割」「立場」「特性」を指定し、その設定に基づいた視点・口調・専門知識で応答させる指示のことです。

社内の役職、専門職、お客様役、営業担当者、コールセンターのオペレーターなど、設定は自由自在です。

「コピーライターになりきって」のように、職業を指定するだけでなく、「新人のお客様対応に慣れていない営業担当として」「商品に不満を感じているお客様として」のように、経験レベルや感情・性格などの特性を組み合わせて設定することもできます。

🏢 社内の役職・立場
社長、経営層上司、部長、新入社員、他部署の担当者等

🎓 専門職
コンサルタント、デザイナー、イラストレーター、コピーライター、法律家、税理士等

🤝 対外対応・接客
営業担当コールセンターのオペレーター、お客様対応部門の社員、採用面接官、応募者等

※ここで挙げているのはあくまで一例です。役割・立場・特性は自由に組み合わせて設定できます。

③ AIロールプレイの強み

「社長になりきってダメ出しして」のような使い方だけでなく、近年は営業研修やコールセンターの教育現場でも、AIを相手にしたロールプレイが本格的に導入されています。背景にあるのは、AIロールプレイが持つ3つの強みです。

⚡効率性
相手役・評価役の確保が不要になり、研修にかかる時間やコストを大幅に削減できる

📏客観性
話すスピードや言葉選びなどを一定の基準で評価でき、担当者ごとのばらつきが出にくい

🔁反復性
時間や人手の制約なく、何度でも・さまざまなパターンで練習を繰り返せる

このように、なりきりプロンプトは個人のアイデア整理や事前チェックだけでなく、組織全体の営業力や顧客対応スキルの向上に貢献することが期待されているテクニックです。

④ 「社長になりきってダメ出しして!」——AIで精度をあげていく

この調子なら、と事務員さんは次にこう頼みました。「この会議は社長が出席するから、社長対策しておかなきゃ。社長になりきってダメ出ししてみて!」。チャッピーは「承知しました!」と元気に応答。

これは、「社長ならどこを突っ込みそうか」を本番前に洗い出す、実用的な使い方です。社長のチェックが入る会議だからこそ、「コストの根拠は?」「競合との違いは?」といった、社長の視点に立った想定質問やツッコミをあらかじめ準備できれば、当日の対応に大きな差が出ます。

翌日の会議——なぜかチャッピーは、見た目までどこか社長に似た姿(髪型までそっくり!)で登場し、本物の社長がジト目でじーっと見つめる……という、なんともシュールなオチに。

AIに「なりきって」と頼むと、視点や発言内容だけでなく、見た目やキャラクター性まで全力で再現しようとすることがある——という、AIらしいユーモアの一場面でした。

⑤ 広がる「AI社長」「AI役員」「AI秘書」

なりきりプロンプトの発想は、ニュースでもありますが、AIに役割を与える使い方だけでなく、企業が公式に設計・運用するAI人格としても広がっています。

🧑‍💼AI社長
企業理念や過去の発言を学習し、経営方針に関する質問に答える社内向けAI

📊AI役員
特定分野(財務・人事など)の視点で意思決定をサポートするAIアドバイザー

📅AI秘書
スケジュール調整・メール対応・情報整理などを担うパーソナルAIアシスタント

⑥ なりきりプロンプトのテンプレート例

では、なりきりプロンプトの例をご紹介します。

📋 なりきりプロンプトのテンプレート

【役割・立場・特性】〇〇になりきって(社内の役職/専門職/お客様役など)
【設定の補足】〇〇という状況・性格として
【対象】この〇〇(企画書・会話・文章など)について
【出力】〇〇してください(指摘する/会話する/提案するなど)

例:「社長になりきって、この企画書を確認してください。特にコストの根拠とスケジュールの妥当性の観点で、質問されそうなことを3つ挙げてください。」

例:「新規導入を検討しているお客様役として、当社の提案に対して質問してください。少し懐疑的な反応でお願いします。」

✅ なりきりプロンプトのポイント

•役割・立場・特性は自由に設定でき、組み合わせも可能
•事前チェック・アイデア出しになど、業務に応用できる
•効率性・客観性・反復性が高く、繰り返しのトレーニングに向いている

まとめ:なりきりプロンプトは「視点と練習相手」を増やす優秀な機能

チャッピーが社長そっくりの姿で登場したのは、思わず笑ってしまうオチですが、「社長になりきってダメ出しして」「コピーライターになりきって」という発想そのものは、とても優秀なプロンプトテクニックです!

役割・立場・特性を自由に設定できることから、事前チェックはもちろん、営業やコールセンターの研修など、組織全体のスキル向上にも活用が広がっています。

AIが多少演出を効かせてきても、それも込みで楽しみながら、チャッピーとの「なりきりプロンプト」をぜひ活用してみてください!

生成AI入門トピック第7回 AIのオススメを断れない! 提案に流されないための小さなコツ

生成AIを使っていると、回答の最後に「次は○○できます」「○○に進みましょうか?」と提案されることがあります。

親切で便利な機能ですが、慣れないうちは、その提案に流されてしまうこともあります。
気づいたら、最初にやりたかったことからだいぶ離れている……。
そんな経験はないでしょうか?

今回は、そんなときに目的を見失わないための考え方とコツをご紹介します。

生成AIはよく「次の一手」を提案してくれる

生成AIは、こちらの依頼に答えたあと、次にできることを提案してくれることがあります。

「この内容をもとに本文を書けます」
「表に整理できます」
「タイトル案も作れます」

こうした提案は便利です。
自分では思いつかなかった進め方に気づけることもあります。

オススメには従わなくてもいい

そうやってオススメされると、つい「それもやった方がいいのかな」と思ってしまうことがあります。
まだ慣れていない作業だと、特に流されやすいでしょう。

しかし、生成AIの提案は命令ではありません。
あくまでも選択肢です。

最初の目的が「メールを短く整えること」だったなら、タイトル案や企画書化まで進める必要はありません。

迷ったら「何がしたかったんだっけ?」に戻る

オススメに乗るか迷ったら、いったん最初の目的に戻ります。

「今、自分は何をしたかったのか」
「このオススメは、目的に役立つのか」
「今やる必要があるのか」

この3つを考えるだけでも、流されにくくなります。
ここが今日一番のポイントです。

断る言葉を用意しておく

もし、生成AIに人間味を感じて申し訳ない気持ちになるなら、断りの言葉を考えておくのも手です。

例えば、こんなふうに伝えられます。

「ありがとう。今は大丈夫です」
「いったん最初の目的に戻っていいですか?」
「その前に○○について考えてもいいですか?」

断るというより、進む方向を自分で決める感覚です。
生成AIに任せきりにするのではなく、自分の目的に合わせて使うことが大切です。

まとめ

生成AIのオススメは、とても便利です。
ただし、すべてに従う必要はありません。

オススメに乗ってもいい。
断ってもいい。
途中で戻ってもいい。

迷ったら、「何がしたかったんだっけ?」と一度立ち止まる。
必要なければ、「今はそこまでしなくて大丈夫」と伝える。

それだけで、オススメに流されず、自分のペースで使いやすくなります!

生成AI活用体験談第9回 ChatGPTに長い相談をするなら「最後まで聞いてから答えて」と最初に伝えるだけで変わる!

「3回に分けて状況を説明するので、全部聞いてから回答してください」——たったこの一言を最初に添えるだけで、ChatGPTとのやりとりがぐっとスムーズになります。長い相談は、「最後まで聞いてから回答してください」と最初に伝えるとスムーズです!

① 「3回に分けて説明するので、全部聞いてから!」

複雑なクレーム対応について相談したい事務員さん。
状況が複雑なので、「3回に分けて説明するので、全部聞いてから回答してください」と最初にひとこと伝えました。

するとチャッピーも「わかりました!全部聞いてから回答しますね。どうぞ!」とフリフリしながら待機モードに。
この「最初の一言」が、今回のポイントです。

② 状況を3回に分けて説明した

💬 実際のやりとり再現

事務員さん:3回に分けて状況を説明するので、全部聞いてから回答してください。

チャッピー:わかりました!全部聞いてから回答しますね。どうぞ!

①事務員さん:お客様から商品の不具合でクレームが来ました。続きます。
チャッピー:続きをどうぞ!

②事務員さん:上司はすでに謝罪済みですが、お客様がまだ納得していません。続きます。
チャッピー:続きをどうぞ!

③事務員さん:私が改めてお詫びメールを送ることになりました。どんな内容にすればいいですか?以上です。
チャッピー:全部聞きました!回答しますね!!(ブンブンブン♪)

③ なぜ「最初の一言」がそんなに大事なの?

ChatGPTは、メッセージを受け取るたびに「これが完結した依頼だ」と判断して回答しようとします。
つまり何も言わずに「①お客様からクレームが来ました」と送ると、その時点で「では謝罪メールを書きましょう」と回答してしまうのです。

❌ 一言なしで送ると

「①クレームが来ました」
 ↓ AIが途中で回答
「では謝罪しましょう」

「②上司が謝罪済みです」
 ↓ またAIが回答
「それは大変でしたね」

全体像を把握できないまま
バラバラな回答になってしまう
✅ 最初に一言添えると

「3回に分けます。全部聞いてから回答を」
 ↓ AIが待機モードに
「①クレームが来ました」→「続きをどうぞ」
「②上司が謝罪済みです」→「続きをどうぞ」
「③メールを送ります。以上」
 ↓
全体像を把握したうえで
的確な回答が得られる!

⚠️ 途中で回答されてしまうと何が困る?

状況の一部しか知らないまま回答されると、的外れなアドバイスになりやすいです。

今回のケースでは「上司がすでに謝罪済みで、お客様がまだ納得していない」という重要な前提を知らないまま「まずは謝罪しましょう」と言われても困ります。

複雑な状況ほど、全体を伝えてから回答をもらう方が圧倒的に精度が上がります。

④ この技が役立つ場面はこんなにある

📋 「全部聞いてから」が効果的なシーン

・クレーム対応経緯・対応状況・現状を順番に伝えてから、対応策や文章を依頼する
・企画・提案作成背景・目的・制約条件を分けて説明してから、企画書の構成を依頼する
・人間関係の相談状況・相手の立場・自分の気持ちをすべて話してから、アドバイスをもらう
・業務フローの整理現状の手順を複数に分けて説明してから、改善案を依頼する
・長文の添削依頼文章を複数のブロックに分けて貼り付けてから、まとめての添削を依頼する

⑤ すぐ使える!「全部聞いてから」の伝え方フレーズ集

状況に応じて、最初のメッセージにこれらのフレーズを添えるだけです。

📋 そのまま使えるフレーズ

【回数を伝える場合】
「〇回に分けて状況を説明するので、全部聞いてから回答してください。」

【長文を分割する場合】
「長いので複数に分けて送ります。「以上です」と送ったら回答してください。」

【条件を整理してから頼む場合】
「背景・状況・依頼内容の順に説明します。最後まで聞いてからアドバイスをください。」

【シンプルに伝える場合】
「まとめて説明するので、途中で回答せず最後まで聞いてください。」

「以上です」の一言で、AIに完了を知らせよう

分割して送る場合、最後のメッセージに必ず「以上です」「ここまでです」と添えましょう。

これがAIにとっての「説明終了のサイン」になります。漫画でも事務員さんが「以上です。」と締めたとたん、チャッピーが「全部聞きました!回答しますね!!」とブンブン喜んでいましたね。

✅ 分割送信のベストプラクティス

•最初のメッセージで「〇回に分けます・最後まで聞いてから」と宣言する

•各メッセージの末尾に「続きます」を添えると、AIが待機しやすくなる

•最後のメッセージで「以上です」と明示して完了を知らせる

•最後に質問・依頼内容を明確に書くと、回答の精度がさらに上がる

まとめ:たった一言の「予告」がAIを最強の相談相手にする

「3回に分けて説明するので、全部聞いてから回答してください」——このひとことを最初に添えるだけで、チャッピーは辛抱強く全体像を把握してから、的確な回答を出してくれます。

複雑な状況をAIに相談するとき、バラバラな回答に困った経験がある方はぜひ試してみてください。チャッピーとのやりとりが、ぐっとスムーズで頼もしいものになるはずです!

生成AI最前線第5回 AI動画に「印」がつく時代へ 本物とフェイクをどう見分けるか

ニュースで見かけた政治家の発言
SNSで流れてきた事件の映像

それらが本物かどうか、皆さんは自信を持って言えるでしょうか。

最近は、有名人になりすました投資詐欺の広告や、本人そっくりの声で家族を装う電話なども出てきています。
「見れば分かる」が通用しにくい時代になりつつあるのです。

YouTubeがAI動画にラベルをつけ始めた

YouTubeは2026年5月から、AIで作られた、または大きく加工された動画に対して、分かりやすいラベルを表示する取り組みを強化しています。

これまでは、投稿者が「AIを使いました」と自己申告することが中心でした。
しかし今後は、投稿者の申告がなくても、YouTube側のシステムが本物そっくりのAI動画を検知した場合、自動でラベルをつけることがあります。

長い動画では動画の下に、ショート動画では映像に重ねる形で表示されます。
フェイク動画が増えている中で、これは私たち見る側を守るための一歩と言えます。

本物を見分ける仕組みも進んでいる

こうした取り組みは、YouTubeだけではありません。
いま世界では、画像や動画に「どのように作られたのか」という履歴を残す仕組みづくりも進んでいます。

誰が、いつ、どんなツールで作ったのか。
どのように編集されたのか。
そうした情報を、後から確認できるようにする仕組みです。

また、グーグルはSynthIDという電子透かし技術を使い、AIで作られた画像や動画、音声に、目に見えない印を入れています。

本物と偽物を見分けるための仕組みが、少しずつ整えられているのです。

それでも「AI印」は万能ではない

ただし、AIラベルや電子透かしがあれば安心、というわけではありません。

画像や動画を強く加工したり、別のAIで作り直したりすれば、検知をすり抜けるものも出てきます。
フェイクを作る側と、見分ける側のいたちごっこは続いていきます。

また、ラベルがあることで、かえって中身をよく見ずに判断してしまう可能性もあります。
「AI生成」と書いてあるから疑う。
ラベルがないから本物だと思い込む。
そうした単純な受け止め方も危険です。

さらに、ディープフェイクが広がると、本物の映像まで「どうせAIだろう」と疑われることがあります。
偽物を疑う姿勢が身につく一方で、本物かどうか信じるのが難しくなってしまうのです。

日本ではどうなっているのか

日本でも、ディープフェイクやAI生成コンテンツの悪用は問題になっています。

ただ、現時点では、こういった悪用を直接まとめて規制する法律が整っているとは言えません。
内容によっては、詐欺、名誉毀損、著作権侵害、肖像権やプライバシーの侵害など、既存の法律で対応することになります。

今後、日本でもAIで作られたコンテンツをどのように表示し、どう扱うのかが大きなテーマになっていくはずです。

まとめ

AIラベルは、本物かどうかを考えるきっかけになります。
ただし、「ラベルがあるから安心、ないから本物」とは言い切れません。

発信元はどこか。
他の情報源でも確認できるか。

生成AI時代には、見た目だけで判断せず、少し立ち止まって確かめる姿勢が大切です。

AI経営整理プログラム「ミニ講座」ー7月開催のご案内

大変ご好評をいただいております「経営者・経営層の方を対象とした」AI経営整理プログラムのオンライン“ミニ”講座の7月開催が決定しました!

今回は、みなさまが出席しやすい金曜日の夕方、土曜日の午前の開催もございます!

AIの使い方を学ぶのではなく、「経営にどう活かすか」を整理するための、1時間完結のミニ講座です。定員は各回5名と少人数制のため、ご関心のある方はお早めにご予約ください!

生成AI活用体験談第8回 「親しみやすく」と頼んだら大阪弁のビジネスメールが届いた!AIへのトーン指定は具体的に

「チャッピー、大阪のお客様に親しみやすい感じでメールを作って!」——どやっと仕上がってきたのは、「おおきにでっせ〜!めっちゃ楽しみにしてまっせ!!」という、関西弁全開の返信メール。

“親しみやすい”の解釈はAIによって違うかも!トーンや雰囲気は具体的に伝えましょう。

① 大阪のお得意先から来訪の連絡が!

「わぁ!大阪のお得意先さんが来てくれるんだ!楽しみですね!」。受信トレイに届いた丁寧なメール——「いつもお世話になっております。大阪支社のOOです。ぜひ一度、御社へご挨拶に伺いたいです。都合はいかがでしょうか。」

温かみのある返信を送りたい。そこで事務員さんはチャッピーに依頼することにしました。

② 「親しみやすい感じで」とお願いしたら…

「チャッピー、親しみやすい感じで、”ぜひ来てください!”って返信メールを作って!」
「おまかせください!!」——どやっと仕上がってきたのがこちらです。

返信メール(作成中) 宛先:〇〇様
❌ チャッピーが作ったメール

〇〇様

おおきにでっせ〜!
ぜひぜひ来たってくださいな!
社員一同、めっちゃ楽しみにしてまっせ!!
当日は気いつけてお越しくださいな😊
何かあったら、なんでも言うてくださいな!
ほな当日よろしゅう頼みますわ〜!!
待ってま〜す♪

株式会社△△ 営業部一同

📝 親しみやすさMAXです!!

「なんでやねん!コテコテやないかい!」——事務員さんの突っ込みももっともです。「わはは〜」「ほな、さいなら〜」とチャッピーは満足げですが、これはビジネスメールとして送れません。

③ なぜこうなった?「親しみやすい」は曖昧なワード

チャッピーは悪くありません。「親しみやすい」という言葉を、AIなりに誠実に解釈した結果がこれです。AIには「ビジネス上の適切な距離感」「日本のビジネスマナー」「相手との関係性」といった暗黙の前提が伝わっていなかったのです。

⚠️ AIに「感覚的な言葉」だけで頼むと起きること

「親しみやすい」「やわらかく」「フレンドリーに」などの感覚的な言葉は、人によって・AIによって解釈が大きく異なります。第3話の「シュッとして、ふわっとして」と同じ問題です。AIは指示された言葉を文字通りに最大化しようとするため、想像を超えた結果になることがあります。

④ トーン指定は「感覚語」を「具体語」に変えよう

「親しみやすい」という言葉を使いたいなら、それがどんな状態なのかを言語化して添えることが大切です。

「親しみやすく」
❌ これだけでは伝わらない
✅ 「丁寧語を使いつつ、堅苦しくなりすぎない温かみのある文体で」

「やわらかく」
❌ これだけでは伝わらない
✅ 「敬語は保ちながら、句読点を多めに使ってテンポよく」

「フレンドリーに」
❌ これだけでは伝わらない
✅ 「ビジネスメールの礼儀は守りつつ、歓迎の気持ちが伝わるように」

「明るく元気に」
❌ これだけでは伝わらない
✅ 「感嘆符は使わず、前向きな言葉を選んで簡潔に」

正しい指示で作り直してみよう

トーンを具体的に伝え直すと、このような仕上がりになります。

修正後の指示
「〇〇様への返信メールを書いてください。
・ビジネスメールの礼儀は守る(敬語・です・ます調)
・来訪を心から歓迎する気持ちが伝わるように
・堅苦しくなりすぎず、温かみのある文体で
・方言や感嘆符は使わない
・200文字程度」

修正後のメール 宛先:〇〇様
✅ 適切なビジネスメール
〇〇様

ご連絡いただきありがとうございます。
ぜひご来社ください。社員一同、心よりお待ちしております。
ご都合に合わせて日程を調整いたしますので、お気軽にお申し付けください。
当日お会いできることを楽しみにしております。

株式会社△△ 営業部

⑤ すぐ使える!ビジネスメールのトーン指定テンプレート

メール作成プロンプトのテンプレート

【宛先・関係性】
 〇〇様(取引先/初対面/長年のお付き合いなど)への返信メール

【目的】〇〇をお伝えする(来訪歓迎/お礼/日程調整など)

【文体】敬語・です・ます調、〇〇な雰囲気(堅すぎず柔らかすぎない など)

【禁止事項】方言・感嘆符・絵文字は使わない

【文字数】〇〇文字程度

✅ トーン指定で使える具体的な言葉リスト

•「丁寧語は保ちながら、読みやすいテンポで」
•「歓迎・感謝の気持ちが自然に伝わるように」
•「形式的になりすぎず、人間味のある表現で」
•「簡潔に、でも冷たくならないように」
•「文末表現を単調にせず、少しバリエーションをつけて」

まとめ:AIへの「感覚語」は必ず「具体語」とセットで

「親しみやすさMAXです!!」と誇らしげなチャッピーを責めることはできません。指示通りに、全力で応えてくれたのですから。ただ、その「全力」が私たちの想像と違う方向に向かってしまうことがある——それがAIの面白さでもあり、使いこなすポイントでもあります。

「親しみやすい」「やわらかく」「フレンドリーに」と伝えるときは、必ずその言葉の中身を一緒に説明しましょう。言葉を丁寧に言語化する習慣が、チャッピーとのやりとりをぐっと上質にしてくれます!

生成AI入門トピック第6回 生成AIにどう頼めばいいか分からないときは

前回は、生成AIにはふだんの言葉で話しかけていい、というお話をしました。

でも、いざ使おうとすると、こんなふうに感じることがあります。

「何をどう頼めばいいのか分からない」
「イメージをどう伝えればいいか分からない」
「頭の中にはあるけれど、うまく言葉にできない」

実は、生成AIを使うときに大切なのは、プロンプトの書き方だけではありません。
自分が何に困っているのか、何をしてほしいのかを、具体的な言葉にしていくこともとても大切です。

今回は、生成AIにうまく頼めないときの考え方についてお話しします。

うまく使えない原因は、指示の前にあることもある

生成AIが期待どおりに答えてくれないとき、つい「プロンプトが悪かったのかな」と考えてしまいます。

もちろん、指示の出し方は大切です。
ただ、その前に、自分の中で頼みたいことがまだ曖昧な場合もあります。

たとえば、

「文章を作ってほしい」のか
「文章を直してほしい」のか
「考えを整理してほしい」のか
「アイデアを出してほしい」のか
「判断材料がほしい」のか

これだけでも、頼み方は変わります。

期待と違う答えが返ってきたとき、
それは生成AIが使えないのではなく、
こちらの目的がまだ十分に伝わっていないのかもしれません。

とにかくまず言葉にすること

生成AIに慣れないうちは、何とか言葉を整えようとしがちです。

「○○を使って、○○をしたいけど、どうすればいいか考えて」

ここまで書けるなら上出来ですが、案外難しいものです。

実際には、次のようなレベルになることが多いです。

「○○したい」

最低限、これだけでも会話は始められます。
まずは、「自分が何をしたいのか」を伝えるだけで大丈夫です。

「メールを書きたい」
「議事録を作りたい」
「相談に乗って」

これだけでも、生成AIは会話のきっかけを作ってくれます。

さらに一言添える

とはいえ、先ほどの一言だけだと、生成AIの回答が意図しないものになりがちです。
そこで、文章の最後にこの言葉を添えてみてください。

「不明点は私に質問して」

たったこれだけです。

「メールを書きたい。不明点は私に質問して」
「議事録を作りたい。不明点は私に質問して」
「相談に乗って。不明点は私に質問して」

すると、生成AIのほうからあなたに質問してくれるようになります。
あとは、ひとつずつあなたの考えや気持ちを伝えて、少しずつ形にしていけばOKです。

まとめ

生成AIをうまく使う第一歩は、完璧なプロンプトを書くことではありません。

自分が何に困っているのか。
何をしてほしいのか。

そうしたことを、少しずつ言葉にしていくことです。

うまく言葉にできないときは、そのこと自体を伝えても構いません。

「うまく説明できないので、質問してください」

この一言からでも、生成AIとのやり取りは始められます。

まずは、今の考えを言葉にしてみる。
これができるようになれば、生成AIは一段とスムーズに使えるようになります。